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ハーブを育てる【鉢植えを楽しもう】・・寄せ植えにチャレンジ

ハーブの寄せ植えはおしゃれそうですが、やってみると意外と上級者向けで失敗しがち。
でもいくつかのポイントに気をつけることで良く育つようになります。
鉢植えに慣れてきたら寄せ植えにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

寄せ植えのハーブ

寄せ植えにチャレンジ

ハーブを寄せ植えにしてみましょう。

ラベンダーのバナー


【寄せ植えのポイント】

ハーブの寄せ植えは見た目もおしゃれで、特にキッチンハーブをまとめると実用的にもなります。
寄せ植えをうまく育てるにはいくつかポイントがありますので工夫してみましょう。


・適したサイズや形状の植木鉢を使用する
・ハーブの好む土壌に気をつける
・ハーブの相性に気をつける
・植えたハーブ同士の日あたりを考慮する


植木鉢は、植えたいハーブの根の生育を予想して選びましょう。
ハーブの根の成長はいくつかタイプがあり、ゴボウ根になる場合は深い鉢、 浅い部分を地下茎が横広がりになる場合は直径が広く浅い鉢が適しています。
場合によっては小型のプランターでも良いでしょう。


植えるハーブは、同じような環境や土の性質を好むもの同士で構成すると良いです。
例えば日照や適性気温、好む土のタイプが乾燥傾向か湿り気傾向か、酸性かアルカリ性か、 根は深いか浅いかなどがチェックポイントになります。


上記も踏まえると、性質の似ている同じ仲間のハーブでそろえると管理が楽になります。
例えばシソ科同士(タイム・ラベンダー・ローズマリー、ミント・レモンバームなど)、 バラ科同士(ローズ・バーネット・ワイルドストロベリーなど)、 キク科同士(カモミール・コストマリー・アルテミシアなど)といった植物の【科】同士がわかりやすいです。

ただしこの場合、あまりにも近い種類をそろえると交雑することがあるので注意が必要です(ミント×ミント・ディル×フェンネルなど)。


一つの寄せ植えを長く育てたい場合は、シンボルやメインとなるハーブはやや背の高くなる多年生を植え、 周りに背が低く根も浅い一年もしくは二年生を配置すると良いでしょう。
一年草の植え替えで土が更新され、多年生の植物にも良い影響が見込めます。

ただし根の深い一年草を植えてしまうと植え替え時に多年生の深い根を傷めてしまうため、根の浅いタイプが良いです。


また、盲点となるのが日照です。
寄せ植えを置く場所の日照は考えると思いますが、同じ寄せ植え内でも背の高い植物の陰になる部分が発生します。
背の高いハーブの陰になる場所にはやや半日陰を好むタイプを植えるようにします。


【寄せ植えで楽しめるハーブあれこれ】

寄せ植えにおすすめなハーブのタイプと、該当するハーブをいくつか紹介します。


寄せ植えに適しているハーブはコンパクトにまとまるタイプです。
立性のタイムであれば樹高が高いタイプでも35センチ程度までとなります。


イングリッシュ系のラベンダーは矮性品種が多く、この中からいくつか選んでも良いでしょう。
色も濃淡の紫以外にピンクや白などがあります。


ローズマリーは大型になるイメージがありますが、いくつか矮性品種があります。
ブルーボーイもしくはサンタバーバラが代表的で入手しやすいです。
またメインに配置して中型になっても良い場合は、中型品種を剪定で管理すると良いでしょう。


キッチンハーブをまとめても面白いです。
イタリアンパセリやチャイブなどは葉の形や花もユニークです。
オレガノは通常の料理用でも緑から冬には紫への変化が楽しめますし、カラーリーフも豊富です。


特に、季節や一年ごとに植え替えたり新しい寄せ植えを楽しみたい場合はキッチンハーブで寄せると良いでしょう。
バジルやナスタチウムは一年草扱いですし、イタリアンパセリなどのセリ科の多くは二年草になります。
逆にミントは多年草ですが根の発達が旺盛なため、一年ごとに植えなおしたり根を切るなどして対応するようにします。


【寄せ植えの注意点】

寄せ植えは上手くいくととても華やかでおしゃれですが意外と難しく、育て切るにはコツがいります。
ここでは注意するポイントを挙げてみます。


よくある悩みとしては、低木系ハーブは大体の場合、予想より大型化するので品種をよく吟味し、剪定で管理します。
だいたいこの手の悩みはローズマリーやラバンディン系ラベンダーで発生します。
小型から中型の品種もありますので、適した種類をよく確認して選ぶか剪定を工夫しましょう。


寄せ植えを枯らしてしまうという場合は、対応できる環境に差があり過ぎるもの同士は植えないほうが良いでしょう。
例えば、耐寒性がないゼラニウムに耐寒性のあるタイムなどを一緒にすると枯れやすくなります。
この場合、冬場、タイムに合わせて外に放置するとゼラニウムが枯れ、 かといってゼラニウムに合わせて室内に取り込むとタイムが徒長しがちです。


もう一つ多い悩みとしては、ある種のハーブがほかのハーブを駆逐してしまうことです。
根が浅く、地下茎や匍匐茎で横広がりになる種類が要注意となります。
特にミントやレモンバームは注意が必要で、匍匐性タイムもかなりはびこります。

対処方法としては、ミントの場合はシーズンごとに一度掘り上げて根や地下茎を整理して植えなおすか、 面倒であれば苗ポットのまま植木鉢に植えてしまう、あるいは根止めの板などを差し込むという方法があります。
匍匐性タイムの場合は古い部分をむしって根まで取り、新しい枝の部分を土に埋めておけば大丈夫です。


駆逐してしまう要因は他にもあり、根の成長や発根時に他の植物の発根を抑制する物質を出す植物が存在します。
アルテミシアの仲間などが該当します。

対処方法としては、ある程度成長したもの同士(根の成長が穏やか)を植えることで回避できます。
もしくは、根の成長が止まっている時期に植え付けるのも一つの方法です。


次の問題としては、一つ前の項目で挙げた同じ種類のハーブ同士を植える場合です。
好みの土壌や環境などの面で管理は楽になりますが、病気や害虫は同じ種類の植物につきやすいため、 一気に広がる可能性に注意が必要となります。


例えば、うどん粉病ならシソ科のハーブに出たうどん粉病はシソ科に、バラ科に出たうどん粉病はバラ科に伝染する傾向があります。
単一の植物の仲間にしかつかない害虫もあり、例えばチャイブに着く独特の黒紫のアブラムシはチャイブなどネギの仲間にしかつきません。
マロウなどにつくハマキムシもアオイ科の植物のみを好みます。


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