ハーブを育てる【ガーデニング】 ・・室内で育てる
苗を育てることはもちろん、雨風の心配がなく、挿し芽や種まきの管理がしやすいというメリットも室内ならでは。 外に出られない方にもおすすめです。
ハーブを室内で楽しもう
ハーブを室内でハーブを育てて楽しみましょう。
【ハーブを室内で育てるメリット】
庭やベランダがなくても、なかなか外へ出られない時でも室内でハーブを育てられます。
室内で植物を育てるには室内ならではの工夫が必要になる部分もありますが、屋外で育てるのとはまた違ったメリットもあります。
・温度や天候などの気候の影響を受けにくい
・害虫の被害を軽減できる
・種まきや挿し芽の成功率が高い
・なによりも外へ出なくて良い
まず、極端な寒暖差や長雨、雪や霜といった天候による影響を小さくできます。
葉焼けや霜枯れの心配はしなくて良いでしょう。
寒さに弱い植物や暑さに弱い植物は室内のほうが生育が良い場合も多々あります。
室内では害虫の被害も受けにくく、多少のハダニやアブラムシの発生はあっても、 アオムシやバッタなどの被害は起きにくくなります。
種まきや挿し芽も室内のほうが管理しやすくなります。
特に種まきから発芽までは極端な日差しや乾燥、水分の調節が必要になりますので、
屋外よりは室内の方が環境が安定して発芽率・発根率は高くなります。
ベビーリーフなども暖房のある室内であれば真冬でも種まきや収穫が可能になります。
特に発芽したての若く柔らかい葉は虫や小鳥の大好物ですので、ある程度育つまでは室内のほうが良いでしょう。
ハーブを室内で育てる一番のメリットは、外に出なくても良いというところに尽きるでしょう。
夏場に屋外で大量の蚊に刺される心配もしなくて良いでしょう。
なにより、忙しくてガーデニングのまとまった時間が取れなくても、体調がすぐれずに外へ出られなくても、
室内に鉢植えがあれば楽しめます。
【ハーブの選び方】
室内という環境でも管理しやすいハーブを選びましょう。
まずは常緑や多年生のハーブなど葉っぱの落下が少ないものが良いでしょう。
大型の観葉植物のように鉢を動かさないつもりであれば大型に育つ植物でも良いですが、
季節ごとに楽しみたい場合などは、あまり大きく育たないものが管理しやすくて良いでしょう。
一部の植物は花の時期だけ花茎を高く伸ばすものもあるので注意が必要です。
また、どうしても屋外と比べると日照面で劣ります。
ガラス越しの日差しでも屋外の直射日光とは光の強さが違うため、あまりにも強い日差しを好むタイプは徒長しやすくなります。
日の当たる窓際が確保できない場合は、半日陰を好む植物を選ぶなどの工夫が必要となります。
逆に、長時間明るいと花芽をつけない植物もあります。
いわゆる短日植物と呼ばれるタイプですが、夕方以降も明るい場所の場合は暗い場所へ移すか、箱などをかぶせて対処します。
多くの植物は生育的にやはり屋外のほうが圧倒的に育ちやすいです。
そのため、そのような植物と一緒に室内でも旺盛に育つミントなどを一緒の寄せ植えにすると、
ミントがほかの植物を駆逐しがちになります。
室内でも旺盛に育つ植物は鉢を分けたほうが良いでしょう。
【室内で育てるときのチェックポイント】
室内で育てるメリットとして、季節や気候に左右されにくい点が挙げられます。
とはいえ全く環境の変化がないわけではないので、以下のポイントをチェックしてください。
・日光の強さ
・気温変動の少なさ
・空調のメリットを享受できるか
・室内で種まきや挿し芽する
室内ではどうしても日光が不足気味になります。
まずは日あたりの良い窓辺に置くことで日照時間を安定させましょう。
直射日光が当たる場所がベストで、可能ならば素通しのガラス一枚の場所が良いです。
特に低木系ハーブやキッチンハーブは強い日差しを好みますので、網戸やレース越しの光では徒長してきます。
ただし成長の止まる冬には徒長は和らぎますので日射しさえ確保していれば大丈夫です。
直射日光が当たる場所が確保できない場合は、強い日差しを好まないハーブを育てるのも良いでしょう。
ハーブの中ではミントやレモンバームが該当します。
植物の生育には温度も重要です。
室内であれば最低気温も最高気温も屋外よりは安定しますので、急な温度変化による枯死の可能性も低くできます。
最近は最低温度よりも夏場の最高気温のほうがダメージが大きくなる傾向にあります。
そのため、最高気温を抑制できる室内であれば、
暑い気候が苦手なイングリッシュ系のラベンダーなども枯死の可能性を低くできるでしょう。
屋外で育てている植木鉢を真夏山冬の間だけ室内へ取り込むのもとても有効です。
温度管理のなされた室内という利点を生かし、挿し芽や種まきの成功率をあげたり、
適した季節以外の時期でも発芽させることが可能になります。
例えば、11月以降でも室内で挿し芽(水挿しで管理)をして暖かい場所に置くと容易に発根します。
また、小型のプランターなどにベビーリーフやキッチンハーブの種をまき、室内の暖かい場所に置くと発芽も可能です。
空調の風は冷房・暖房共に直接当たらないことが望ましいですが、厳冬期に種まきをする場合は植木鉢のみに温風を当て、 発芽したら新芽に風が当たらないように管理するとうまく行きます。
【室内での水やり】
・水やりの注意点
・正しい水やりの仕方
水の飛び散りが心配で注ぎ口の細いタイプを使うと、水の勢いが良すぎて土をえぐって根を傷めがちなので要注意。
水はゆっくりそっと与える。
可能ならばシャワータイプのジョウロが望ましい。水跳ねが心配なら洗面台や風呂場で水やりを。
どうしてもその場で水やりをするなら、大きなボウルや大鉢用の大きな鉢底皿の中で水やりをする。
洗面台や風呂場などであれば気兼ねなく水やりできる。シャワータイプのジョウロであれば葉水も兼ねられる。
鉢受け皿で受け止める。
おしゃれなコースターなどを利用している場合、水を切った後に紙製のコースターを挟んでおくと安心。
枯らしてしまう最大の要因は正しい水やりができていないこと。
室内では特に、与えすぎか乾燥かの二極化しがちなので要注意です。
よく言われる水やりを控えるというのは水の量ではなくて水やりの頻度です。
水やりは、まず最初にゆっくり・たっぷり与え、鉢がずっしりと重くなって鉢底の穴から水が滴ってくるまで与えます。
小型の鉢なら洗面所などで与えると水をこぼす心配がなくなります。
水やり後に水が下から漏れてくるのが心配であれば、鉢底皿(鉢受け)で防ぎますが、皿に水が溜まったら捨てるのを忘れずに。
十分水を与えれば、その後数日は水を与えてはいけません。
植物の根は通気性が必要なため、土には乾いている時間が必要です。
毎日水やりをしているとあっという間に根腐れを起こして枯れます。
前回の水やりから数日経ち、鉢の土が内部まで乾いている場合は、水やりを行って大丈夫です。
小型の鉢の場合は、持ち上げた時に水やり直後のずっしり感が消えていれば次の水やりをしても大丈夫なサインです。
【あると便利なアイテム】
霧吹き
園芸用シート
大鉢用の鉢受け皿
紙製コースター
木製のネームプレート
ペットボトルジョウロ
霧吹きは室内屋外問わず重宝しますが、特に室内では利用価値が高いアイテムです。
室内で植物に葉水をかける際に必要になりますし、種まき後の土への水分補給もジョウロよりうまく行きます。
なお、霧吹きは衣類用よりも化粧用(アトマイザー)のほうが細かい霧になり、まんべんなく湿らせることができます。
園芸シートは新聞紙などでも代用は可能ですが、使い勝手を考えればやはり専用の園芸シートが良いでしょう。
室内で剪定したり、あるいは土をいじる時に敷いて使うと良いでしょう。
両面がビニールなどの防水使用になっており、水濡れや泥汚れの心配もなく、水拭きも可能です。
四隅にスナップや紐がついて箱型にできるタイプもあります。
鉢が小さい場合や数が少ない場合は、園芸シートではなく大型のボウルや大鉢用の大きな鉢受け皿でも良いでしょう。
この上で剪定をしたり土の入れ替えをすると周囲を汚す心配が減ります。
水をためたり土を運んだりすることもできて便利です。
木製のネームプレートは名前を書くことのほか、土の湿り気や乾き具合を確かめるときにも役に立ちます。
普段は土に深く刺しておき、水やりのタイミングを知りたい時に抜いて土の中の乾き具合を確かめます。
プレートに湿り気が全くなければ鉢の中も乾いていると判断して良いでしょう。
割りばしなどでも代用できますが、室内ですのでおしゃれに見えるネームプレートのほうが良いでしょう。
紙製のコースターは湿気対策となります。
室内の植木鉢に水やりをした後、鉢底から水気が出てくる場合に鉢受け皿を使うと思いますが、
おしゃれなコースターなどを使っていて水が心配な場合は、鉢の下に紙のコースターを敷いておきます。
流れ出てくるほどの水には無理ですが、ちょっとした湿り気くらいは対応できます。
ただし濡れたまま放置するとカビの原因にもなりますので、たまには新しいものと取り換えましょう。
ペットボトルジョウロは、ペットボトルのキャップ部分につけて使うもので、ペットボトルをシャワータイプのジョウロにできます。
室内で大型のシャワージョウロを使うと周囲にまで水を撒いてしまうので、小型のペットボトルが良いでしょう。
室内では注ぎ口がストレートタイプのジョウロが主流ですが、水の勢いが強すぎるため、植物の根にはシャワータイプのほうが優しいです。